今年は乾季でもスコールが降るなど雨が心配されましたが、無事に大会を開催することができました。
参加チームは最多の9チームでした。約100名の日本人とタイ人が集まり、ソフトボールを丸一日楽しみました。

9チームということで、変則的なトーナメント方式となりました。
A面は4チームで予選トーナメントを行い、上位2チームが決勝トーナメントに進出します。
一方B面は5チームで予選リーグを行い、同様に上位2チームが決勝トーナメントに進出します。
両面の第3位は、5位決定戦に進みます。残りの3チームは、ブービー決定戦に臨みます。

今回の見どころは、前回大会で初出場初優勝のソムタムズが2連覇するかどうかが最初に注目されました。
次は、前回の決勝戦で最終回に奇跡の大逆転を許したラビッツが、雪辱を果たして初回大会以来の2回目の優勝ができるかどうかも注目です。
さらに、初回大会から参戦していて未だに優勝がないタイ人チームのTriam Patが、初優勝するかどうかも期待されました。個人の身体能力は抜群なのですが、朝に弱くて、これまで十分に力を発揮できていなかったのです。

注目の2チームが初戦から激突しました。A面の第1試合はソムタムズ対Triam Patです。A面はトーナメントなので、1回戦で敗れると決勝トーナメントに進出できません。
1回表にソムタムズが1点先行しますが、2回裏にTriam Patが3点取って支配をひっくり返します。今回のTriam Patは、いつも以上にパワフルで、いよいよ優勝するかと思われました。
しかし、なぜかここで歯車が狂い始め、エラーを連発して4回表に一挙に7点を献上し、ソムタムズが勝ちました。
ラビッツは、3回優勝経験があるKBを相手に、初回に5点取って有利に進めたものの、3回に2点、4回に3点を取られて追いつかれます。
しかしその裏、主砲の豪快なサヨナラホームランで試合を決めました。
こうして、A面では、ソムタムズとラビッツが決勝戦に進出しました。ちなみに予選の2回戦では、ソムタムズがラビッツを12対4という大差で降しました。
B面の予選は、初参加のウォーリアーズとオービーズが共に2勝して、決勝トーナメントに進出しました。
ウォーリアーズは、以前に参加したことがあるウイングスの兄弟チームでもあります。

昼食の後は、決勝トーナメントなどが行われました。
注目される決勝トーナメントは、A面1位のソムタムズ対B面2位のウォーリアーズから始まります。
日本人会のソフトボール大会などでも当たることがある両チームですが、この日はウォーリアーズが終始優位に試合を進め、8対5で決勝戦に進出しました。
続いてA面2位のラビッツとB面1位のオービーズが対戦し、ラビッツが一方的に試合を進めて、7対0で決勝に進出することになりました。
オービーズも力があるチームですが、ちょっとムラがあるのかもしれませんね。

決勝戦は、初参加のウォーリアーズ対ラビッツということになりました。さあ、ラビッツが前回大会の雪辱となるのか、それともまたしても2位に甘んじるのか。
初回、幸先良くウォーリアーズが3点先行します。裏のラビッツは0点。嫌なムードが広がりますが、2回裏にラビッツの打線がつながり、一挙に6点を挙げて逆転しました。
しかしウォーリアーズも粘ります。3回表に2点を取って、その差は1点に。3回裏のラビッツの攻撃が早く終わったため、試合は4回に突入です。
このシビれる状況で、ラビッツはウォーリアーズの攻撃を0点に抑え、2回目の優勝となりました。ラビッツ、おめでとう!

一方B面では、ブービー決定戦が行われていました。まずは予選B面で4位5位の四十路とイーグルスが対戦します。
すでに5回優勝している四十路ですが、今回は気合が空回りしましたね。8対2からの最終回、オービーズに7点取られて逆転負けしたのが大きかったです。
そのウップンを晴らすかのように、イーグルスに対して初回、打つは打つはの打者3巡。なんと23点をもぎ取りました。
それでも試合を楽しむマイペースのイーグルス。タイ人のチームですが、なにせソフトボールはこの大会に参加するので初めてやったという人がほとんどです。
もう参加できることが楽しい。打ってヒットにでもなれば、なお楽しい。そんな嬉しさが伝わってきます。
最終回には負けじと5点を取り、完封を逃れました。

ブービー決定戦は、優勝5回の四十路と優勝3回のKBという組み合わせです。しかも、負けた方がブービーです。
KBは予選で2敗しているので、3連敗ならブービー賞がもらえるし、勝てば四十路に勝ったという喜びが得られます。
互いに、「ブービー賞を譲るよ」などと言いながらも、真剣に試合に向き合っていました。さすがに優勝を重ねているチーム同士だけに、これが決勝戦でも良いのではと思えるほど、引き締まった素晴らしい試合となりました。
2回表にKBが2点を取れば、その裏に四十路が2点を取り返すという、拮抗したゲーム展開です。
4回にKBがまた2点を取り、四十路の最後の攻撃を迎えます。しかし、ここで四十路の集中力が途切れ、あえなく0点に終わってしまいました。
あとで、イーグルス戦で点を取り過ぎて疲れたからだと、敗戦の原因を分析していました。

大会が終われば、みんなで打上げをします。
いつものイサン料理屋でビールを飲みながら、ソフトボール談義に華が開きます。
こうして無事に、第16回HSTも終わりました。もうすぐバンコクは雨季になるため、次の大会がある11月までは、練習をしながら過ごします。
次回、第17回HSTは11月22日(日)の予定。おぉ、これは「いい夫婦の日」ではありませんか。ご家族連れで、楽しみながら参加してくださいね。
